フテキな片想い
真央@Home


バイトから帰り、シャワーを浴びて、一人、食卓にてお兄の温めてくれた夕食を食べていると、「おかえり~」とピンクウサギの着ぐるみみたいな、やたらモコモコしたルームウェアを着た美雨が、リビングに入って来た。


「真央って、明日バイトあるの?」


「あるけど?」


「何時から?」


「夕方からだけど?」


「じゃあ、今日はちょっと夜更かししてもいいよね?」


えへへと何か悪だくみしているような笑みを浮かべながら、向かいの席に腰を下ろす。


「美雨ちゃん、ミルクティーでも淹れようか?」


「わぁ、ありがとうございます。お願いします」


キッチンで洗物を終えたお兄が、ミルクパンを片手に美雨に訊ねる。


美雨は満面の笑みで答えていた。


「今宵は地下で、ウキウキミッドナイトしない?」



< 67 / 274 >

この作品をシェア

pagetop