ただし××な意味で【完】
おとなりんち





今日私は、彼を打ち負かす。


そしてあわよくば押し倒す。
















「ハグをください。ただし性的な意味のある濃厚なやつを……!」


「帰れ痴女」




内原さんは乱暴な言葉とは裏腹に、にっこりと微笑むと扉を閉めようとするから慌ててドアの隙間に足を引っ掛けた。


いつもならばこのまま肩をひょいと入れてしまうのだけれど、今日は入念にチェーンをかけている内原さんの周到さによりかなわない。




「部屋入れてくださいよ!」


「断る」


「なんでですか! もしかしてアダルティーなビデオ見ながらハレンチなことしてたとかですか!?」


「……それが現役女子大生の言うセリフか!?」




下世話すぎる、とヒイた目で私を見る内原さんは、ぐいぐい扉を閉めようとするから、挟まれた足が痛い。容赦ねえな。



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