さくらの檻の中で。(仮)


「幸せ、だな」

唇が離れると紡がれる言葉。

ぎゅっと
抱きつけば
背中に手がまわされて
きつく引き寄せられる。


「うん…あたしも…」


このぬくもりが
どうか、冷めませんように…



知られてはいけない

ほんとうの自分を。


彩音も知らない
裏のあたし…


誰にも言わない


隠し、通すんだ…。

< 20 / 239 >

この作品をシェア

pagetop