【完】私の世界はキミの色〜甘酸っぱい恋〜
「なんでそこまでして許して欲しいの?」
私だったら土下座しろって言われたからってしない。
しかも今日話したばっかりの人に。
心底不思議な私に丘本は元々大きめの目をキリッとさせて言った。
「協力してもらいたいから」
協力…?
私なんかが丘本のためになることなんて出来るだろうか?
私は丘本と違って頭も悪ければ運動だって出来ない。
「何に?」
「中村に俺の事好きになってもらうために」
そう言う丘本の顔は真剣そのもの。
そっか、華桜に告白したりするのに
華桜と仲良い私を利用しようとしたんだ。
ウソ告は正直ムカついた。
私を利用したのも、やっぱりむかつく。
でも、丘本なら華桜を幸せに出来るんじゃないか。
素直にそう思った。