StarDust(仮)
III



最近のいじめっ子……大和に名前を聞いたら伊締 小太郎−イジメ コタロウ−と言うらしい。

で、その伊締の様子が最近可笑しいのだ。


大和に指示を出して俺達と一緒に仮の友人関係を作らさせたり、軽くちょっかいをかけてくる程度になったりと。


伊締は大和を入れて5人――だから現在は4人グループでいつものように一緒にいるのだが最近ではあまり一緒に行動しているところを見かけない。


「へーんないじめっ子太郎だよなー。」


そして、ここは屋上。昼休み不思議な伊締の行動に疑問を持った俺達は集まって話をすることになった。


屋上に出入りするための扉の上にあるタンクを置くためにある場所に座って話す。

そこの名前は知らない、知ってても無駄だし。

おかん属性を持った大和が持ってきてくれたレジャーシートの上に座って弁当を食べる。


「…苓、そのアダ名みたいなの何なの?」

「だって伊締小太郎ってさ、ちょっと変なところで区切ればいじめっ子太郎になるじゃん?」


箸を悠里に向けながら力説?する。


「箸を人に向けるんじゃねぇよ。行儀悪いぞ。」

「……時間無くなるから早く本題に入ってくれ…。頼むから。」


俺だって暇じゃないんだ。

次は体育だから着替えたりと時間が掛かる。


「しゃーねぇなぁ。深影にそこまで頼まれたんだってんなら会議を始めよう!」

「……うざ。」

「いいから本題。」


悠里と俺に言われ、やけ食いしながら話しはじめる。

「ふぇっと、……今日集まってもらったのはふぉかでもな…んぐ…ああ!」

また変な茶番をしようとするものだから悠里が苓の弁当から卵焼きを一つ盗む。

姉の手作りだというが美味しそうでつい、俺も一つ卵焼きをとってしまった。


そのせいか、苓の弁当にはもう卵焼きは入っていない。

「あ、うま…」

「うん。美味しい。」

「そっか、良かったー!」


…いいのかよ。


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