【完】喋れない可憐な華~番外編追加~

「あれ…?声…、まぁ、いいか」

動揺を隠せない私に気づいたのかそっと微笑んで、聞かなかったことにしてくれた。

「このくらい大丈夫だよ、
とりあえずこっちにおいで。」

彼に手を引かれ、椅子に座った。

「過去に何があったとかは聞かない。
会ったばかりなのに、聞かれても困るでしょ?」

彼の優しい言葉に視界が少し歪んだ。
そして、スマホを手に取り。

『ありがとうございます。
私、赤塚愛華といいます。』

「おう!俺は白雪 斗愛(しらゆき とあ)だ。友達に赤塚って苗字のやつ居るから愛華って呼んでいいか?」

子どもっぽく笑った白雪君を見て私は自然と口元を緩め頷いた。

彼と自然と話せている自分に少し驚いた。

< 14 / 399 >

この作品をシェア

pagetop