キミに想いが届くまで。
その時、救急車の音が大きくなりゆっくりと止まると救急隊がやって来る。
そして教室で見たような光景がここでも行われ、私も一緒に乗り込み救急車は総合病院に向かって走り出した。
足や手が震えで止まらない。
どうしてまた……。
以前も倒れた原因は分からなかった。
奏汰くん……。
病院に着き、家の連絡先を知らないためとりあえず学校に連絡を入れた。
それからすぐに担任と奏汰くんのお父さんがやって来た。
簡単に状況説明をしてそのあとはあまり覚えていない。
ずっと待合室で震える両手を合わせて涙を流していた。
苦しい。
胸が痛い。
また、言えなかった。
私は変わったつもりでいたけど、1番大事なところで変われなかった。
あの日の後悔はまだ消せず、膨らみ続けるまま。
『り、こ……』
奏汰くんには届かない。