キミに想いが届くまで。
それからは、奏汰くんと中学生のころの話や高校生になってからの話をした。
楽しげに中学生の思い出を振り返る奏汰くんは、本当に記憶が戻ったと改めて実感できた。
思いだしたい。
自分だけ思い出がないのが嫌だ。
そう言った奏汰くんに、私たちの大切な思い出が返ってきた。
それが何よりも嬉しかった。
奏汰くんが幸せなら、私も幸せになる。
本当に良かった。
私はいつだって、今奏汰くんが笑っていられるかが大切なんだ。
大好きな人たちとまた心から笑いあえる日がきて、本当に幸せだと、また笑うんだ。