怨み赤子
誕生
6月上旬。


外は豪雨で、時折大きな雷が鳴りその度に子供たちは悲鳴を上げた。


大きな街のはずれにある小さな教会に、あたしはいた。


祭壇の前に横になりまるで動物のような遠吠えを上げる。


あたしの声につられて外から野犬たちの遠吠えが聞こえて来た。


窓から差し込む雷の光にあたしの体は熱くなる。


ついさっきまでなんともなかったあたしの腹部は今や大きく膨れ上がり、双子を身ごもった臨月のような状態だ。


「う……あぁぁぁぁ!!」


あたしの体内で何かがうごめいているのを感じる。


あたしのお腹を内側から蹴破ろうとしている。


その痛みに汗と涙が滲み、更に悲鳴を上げた。


そして、次の瞬間……。


バリッと皮膚を裂く音が聞こえ、あたしの腹部から赤ちゃんの小さな足が付きだした。


足はグネグネと動き腹部にできた穴を更に大きく広げていく。


「カハッ……」


あたしは少量の血を吐き、朦朧とした意識の中でそれを見ていた。


血に染まった赤ちゃんの両足が現れる。


恐ろしさと同時に愛おしさを感じていた。
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