怨み赤子
あたしは小さくため息を吐き出して、カラオケ代の半分を財布から出した。


ユキは『ありがとう』も『ごめんね』も言わず、当たり前のように残り半分の金額を支払った。


こんな事をしておいて常識がなんであるかを語るなんて、ユキは本当にどうかしてる。


あたしは苛立ちを覚え、ユキを置いて足早に店を出たのだった。
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