唯一愛した君へ




『ごめん…』


『いーよっ♪』


そう言って、ニコニコしながらあたしをいとも簡単に教室内へと引っ張ってく。


ぐいぐい、と。

痛いって、美桜っ!



1番後ろの窓側まで引っ張られて来て、

……いつも一緒にいたみんながいた。



他のクラスの3人も来ていて、美桜を合わせて5人で固まって話してたらしい。


みんなあたしを見て、

『久々じゃん!』
『生きてたんだ!』
『薄くなったね〜!』

など感想を漏らして笑っていた。



…ちょっと、1人ひどくない?


ちょっと不機嫌になっていると、横の由美子がくすっと笑う。



『由美子〜!!』


叫んで批判すると、
ごめんごめんと笑うのを止めて目が合った。




『おかえり♪』


あたしを優しく迎えてくれた。



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