唯一愛した君へ
でも、
顔を見上げると胸がトクンっとして、焦げる。
なにかがすぅーっと広がって、満たされていく。
途方もなく惹かれる。
一体どうしてなんだろう。
「ねぇ、あなたはここ…好き?」
唐突に思った。
だけど、なぜか確信がある。
『好きじゃないな、人が多過ぎる』
カチッと、彼はまたタバコに火をつける。
その横顔じっと…みていた。
ああ…何となく、わかった気がした。
似ているんだ。
“からっぽな自分に、嫌気がさしている”
だから周りの輝くもの達が眩しくて、取り残されたようになって、目を背ける。