ほんとのキミを、おしえてよ。

話をしましょう。

有紗side


さて、どうしたものでしょうか。

自分の思いを胸に、花那ちゃんの反対を押し切り、亜美さんの高校にやってきたのはいいものの……


ここはどこ?

有紗、迷子になっちった!


てへ!と、ボケてみても誰も突っ込んでくれる人はいない。


非常に悲しい。心細い。


西高は私立だし警備が厳しいのかと思いきや、警備員さんはまさかの居眠りをしていた。


こんなゆるい警備で平気なのかと私の方が不安になるわ。

まあ今回はそのおかげで中に入れたわけだし、警備員さんには感謝しなきゃだけどね。


てわけで、すんなり学校内には入れたけど私、西高の生徒じゃないのよね。


だから当たり前だけど、制服のデザインが違うわけで、それはそれは目立つんです!!


西高の皆様からのなんでこんなやつがここにいるんだという視線がすれ違いざまに突き刺さる。

こりゃ、早いとこ亜美さん見つけないと先生方に追い出されるな。

できるだけ目立たないように廊下の端に移動してみるけど、あまり効果はなさそう。


えっと、亜美さんは私と同い年なはずだから二年生の教室を見つけたらいいんだよね。


やっぱり、二年生ってことは二階かしら?

自分の直感を信じ、とりあえず目の前にある階段をのぼってみる。

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