恋愛図書館
7月

梅雨も明けた、日差しが鋭い7月。


今月からバイトな俺は、他店舗から回された後任シェフに引き継ぎ業務を指導していた。


同時進行の開業準備を今月から始めたのには、ちょっとした意味があって。

それは7月が、俺と結歌の"しおり"月…
付き合い始めた月だからだ。






キミに想いを告げた時は…


初めての恋愛感情を持て余してたし、
告白の緊張感も追い討ちして。

何て伝えたか、あんまり覚えてないけど…
上手く伝えられなかったって認識は残ってる。


その言い訳のつもりで「初恋なんだ」って、カミングアウトしてしまったのは覚えてて。

そしたらキミは「うっそだぁ〜!」って、嬉しそうに笑ってたっけ。


だけどその後。

「でも…私も道哉くんが好きです。
じゃあ今からは、彼女としてよろしくお願いしますっ」

そう笑ってくれたから、ものすごくホッとしたし…
胸が壊れそうなくらい嬉しかった。



そんな翌年の、付き合った記念日にも思いが募る…
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