御曹司と溺甘ルームシェア
父が怒っても全然恐くない。

「冷泉、私を婚約者にしてあんたが得をするとは思えないけど」

何が目的なのよ、この悪魔!

私が詰め寄ると、冷泉は口角を上げた。

「陰険で腹黒な俺が素直に言うと思うか?」

‘’陰険で腹黒‘’……それも、二週間前に私が言った言葉だ。

まだ根に持ってるんだとしたら……。

「あんたって小さい男ね」

吐き捨てるように罵ると、冷泉は悪魔のように妖艶に微笑んだ。

「小さい男かどうか、これからじっくり教えてやるよ」
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