御曹司と溺甘ルームシェア
俺が抱き締めても怖がらなかった事にホッとした。

自分が思ってたより、状況は悪くない。

寧々を抱き上げて、隣のリビングにあるソファーに彼女を寝かせると、寝室から毛布を取ってきて彼女にかけた。

化粧をしていない寧々は、実年齢より若く見える。

透明感のある染み一つない綺麗な肌。プルンとしていてリンゴのように赤く色づいた唇。
化粧なんかしなくても彼女は綺麗だ。

凄くそそられる。

「俺の家なのに、こんな無防備な寝顔見せていいのか?」

親指の腹で寧々の唇をそっとなぞり、顔を近づける。

「ワインの代償に頂く」

そう呟いて、寧々の唇を奪った。

微かに漂う極上のワインの香り。こういうワインの味わい方も悪くない。

「おやすみ、寧々」

愛おしげに囁きもう一度軽く彼女に口付けると、俺はネクタイを緩めてバスルームに向かった。
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