溺愛されすぎっ!!
「兄ちゃんなら、まだ髪の毛、整えてるよっ。
綾音ちゃんに、カッコいいって言ってもらいたいんじゃん?」



中2の耀くんは、チラッと中に目を向けて、ふふんと生意気そうな顔をする。



「何分やっても変わんねーのに」



おっきな二重の目を半開きにして、聞えよがしにそう言うと……。



「耀、聞こえてるぞ」



ぶすっとした月星の声がした。



「聞こえるように言ってんのー」



中へ向かって、あっかんべーをする耀くん。
< 315 / 347 >

この作品をシェア

pagetop