強引同期が甘く豹変しました
しっかし相変わらず整った顔だな。
毛布をかけてあげようと、矢沢にそっと近付くと、その寝顔があまりにも綺麗で思わず見入ってしまった。
寝てるのにカッコイイとかどういうこと。
普通はもっと口開いてたりイビキかいてたり、ヨダレ垂らしてたり歯ぎしりする人だっているのに。
寝てるだけで、何でこんなに絵になるの。
そんなことを考えながら、起こさないようにそっと毛布を矢沢の体に掛けた。
すると、次の瞬間。
何故かグッと手を掴まれ、私は引きよせられるように矢沢の腕の中に包まれた。
「えっ、ちょっと何⁉︎」
の前に、起きてるんかい。
「動くなよ…寒い」
「寒いって…や、そりゃ髪も乾かさないで寝ちゃってたんだから寒い…だろうけど…ほら、だから毛布持って」
「温めて」
「はっ⁉︎」
「こうしてたら温かいし」
何言ってんの?まだ酔ってる?
「ちょっと!矢沢…」
「つーか…」
ふと視線を感じ、矢沢の腕に包まれたまま顔を上げた。
「ははっ、なんか化粧とったら幼くなるな」
「すっぴんなんだから…ジロジロ見ないでよ」
言いながら慌てて顔を伏せると、矢沢はクスッと笑った。
「っていうか、いい加減離してくれない?」
「無理。まだ寒い」
「寒いならベッド行って寝ればいいでしょ?」
「じゃあベッドで一緒に寝る?」
「はい?何で…あんたと一緒に寝るのよ」
いつものように、言い返す言葉はぽんぽん出てくる。
だけど、何で?心臓が、爆発しそうなくらいバクバクしてる。
「じゃあまだ離さないね。だってマジで寒いもん」
「…子供みたいなこと言わないでよ」
「いいじゃん、別に減るもんじゃないし」
いや…そういう問題?
おかしいじゃん。変なことの連続じゃん。