強引同期が甘く豹変しました


「…はぁっ」


ため息が出たのは、何故なのかわからない。

だけど急速に、明らかに気分が落ちていくのを自分の中で感じた。


こんなにも見事に色々ペアで揃えるなんて、同棲でもしてた?
別に…関係ないけど。どうでもいいけど。

人にはあんなに同棲なんて絶対やめとけ、なんて言ってきてたくせに。

自分はどうなんだっつーの。


「…はぁっ」


誰か私のヤル気スイッチを押して下さい。

全然出ないです、ヤル気。

っていうか。何で私が矢沢の分までごはん作らなきゃなんないの。そんな義務ないよね?
遅くなるんなら食べて帰ってくればいいのに。

何故かとてもイライラしていた。
すっごく気分が悪かった。

でも、もう買い物してきちゃったし。
私だってお腹すいてるし。仕方ない。


ムカムカする気持ちを抑えながら、私はお米を研いで炊飯器にセットした。
それからハヤシライスソースを作るため包丁を手にすると、玉ねぎをザクザクスライスしていった。

ソースは40分ほど煮込んでいれば完成する。
その間に、私はサラダを用意して彩りよくお皿に盛り付けた。


オムライスの中はバターライスにしようと初めから決めていた。
オムハヤシには、バターライスが絶妙に合うのだ。

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