私達の恋愛事情。




翌日、琉衣ちゃんは学校を休んだ。




琉衣ちゃんの友達の女の子が、佐渡山君に、昨日のことを話しながら、泣いた。







……私の、せいで、琉衣ちゃんは風邪をひいた?




手紙を見てないという佐渡山君に、琉衣ちゃんの友達は眉をひそめた。





鞄に入っている手紙がバレないように、足の後ろに隠す。





こんな事しても意味ないのに。





琉衣ちゃんの事を聞いた佐渡山君は、焦った顔でどこかへ走って行った。






その姿を見送った私の前に、影が落ちる。






驚いて、顔を上げると、そこにいたのは琉衣ちゃんの友達だった。






『……私は、琉衣を傷つけるヤツは許さないから』





まるで、私が取ったことを知っているかのように言う彼女に、顔は引きつるだけだった。






『……南、どういうこと?』




沙羅が私の顔を見て、首をかしげる。





……紗羅には、言わなきゃ。





そう思って、鞄の中からで紙を取り出した。




『……っ、あんた、これ!』










< 33 / 36 >

この作品をシェア

pagetop