君に好きと、伝えるまで。
チャイムが家中に響いた。
ーーーーーあ…。
身体中の温度が、一気に下がる。
きた、咲田さんが、きた。
「あかりーー出てーー!今、チキン焼いてて目が離せないのおお!!」
そんな私の胸内を知らないお母さんは、そう私に言い放った。
「う、ん。」
不安と緊張で、声がどもる。
でも、行かなきゃ、行かないと…っ。
変に不審がられても困る。
そんな思いから、私はドアの方へと足を進めた。