隣り合わせ

お腹が大きくなるにつれ、一人ではどうにもならない不自由さを、改めて感じたと言った。


「原田さん?」


月が雲から、顔をだした後。

しっかりと原田さんの方へ体を向けた。


きょとんとした顔を見せた原田さん。


「元気な赤ちゃん、頑張って産んでください!
俺、応援してますよ…」


やっべ……。

泣きそう。


「敦くんも、勉強頑張ってよ。私も応援してる…」


何度も、お礼を言いながら…。

最後は、約束もないまま。


部屋に戻った。


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