隣り合わせ
ピエロ
「トン.トン.トン.トン♪」

………。

……。


包丁の叩く音。


いつからか?
目覚まし時計になっていた。


寝起きは最悪だし、気分悪いし…。


寝違えた首の痛みも、だんだんと消えていく。


俺は、シャワーを浴びに、バスタオルを肩に掛けた。


この、モヤモヤした気持ちを洗い流せたらいいのに!


シャワーを浴びながらも、隣りから…洗濯機の音が聞こえたりする。


「多分って…っんだよ!」

何だよ!


勇気出して聞いたのに。


「多分って……」


俺は、頭上から降ってくる水を見ながら、好きになってはいけない人から…。


好きにならなきゃよかった。


そう感じた。


そして。


原田さんの、異変にまだ。

気付いていなかったんだ。


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