きみが望めば
さぁっと風が頬を撫でていった。

目を開けると、
馬は浮き上がっていた。

崖から飛び出したまま、落ちることなく空を駆けていた。

口を開けたのに、声にならない驚き。
「す、、」
ラファを見上げた。

「素敵!」

ラファの笑い声が響いた。
「こわくないか?」
下には街の灯りがきらきらしていて、青い空をこんな風に飛んでるなんて!
どきどきとトキメキがとまらない。

「楽しいようだな。」
ラファの金色の瞳も優しい光を揺らしていた。
黒いマントが風になびいて、、

「あ!また!」
「ん?なんだ?」
「ラファの背中!金色の羽が!」
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