きみが望めば
2.ファンタジーとときめきと
「着きましたよ。」
ソラは暴れる莉乃を巨大な花の上でその腕から下ろした。
すぽん、と花びらに包まれるように地面に降りた。

「ファンタジーの世界ってどういうこと?!」

「ですから、さっき言った通りで、、。」額に手を当てるソラ。そのまま動きがとまった。


「ぁー、めんどくせぇ。」
急に語調が変わり、莉乃の目の前の男は
がしがしっと緋色の髪をかきあげた。
男の目の色が変わったようだった。
< 8 / 175 >

この作品をシェア

pagetop