大好きな君の嘘
闘う男
近藤らは、会津と共に闘い

土方らは、門を守りきった

逃げる者を追う原田らは、敵が自害したことを確認



敵が逃げる際に放った火が



風にのり、どんどんと家々を焼いた




火消しと片付けなど、新選組は休みなく

必死に働いた



しかし、町の人々からは、まるで新選組が

騒ぎを起こし、火をつけたような

扱いを受けた




疲れとやりきれなさから、皆の動きが
緩慢になった



「おらぁ!!おめぇら!!
早く町を元に戻すぞ!!俺達がやらねぇで
誰がやる!!さぁ!!やるぞ!!」



士気の下がる者を奮い立たせるように

土方は、率先して作業をした




普段から、稽古も自ら参加している




土方がやれば、皆もやる気が出た
















ふたつきがたった頃






近藤が深雪太夫を身請けした


が、すぐに亡くなった


元々 病弱だった為だったが

近藤は、深雪の妹を妾として引き取った







深雪と仲良くしていた、君菊と明里は

晴れやかに置屋を出た日のことを

思い出す



三人でお揃いにした櫛や扇子や結い紐など

出掛けるたびに揃えた品々を身につけ

深雪と別れた










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