十六夜姫と青き月の国
悲劇の始まり


王は世継ぎの若き王子や姫が二人も産まれ、更なる平和が訪れると思っていました。


雨の日に産まれた二人の姫君。


その日から月の国では雨が止む事なくなりました。


次第に雨の強さは増し、山崩れが起き、大地は荒れ果て、愛らしく咲いていた花々も枯れ、川は増水し


民が住む町にはも被害がでました。


そして、ある人がこれは十六夜姫と美月姫の仕業ではないのかと思ったのです。


それは大きな民の中では噂となり、兵士から王の耳にも届きました。


何故なら、母は違うとしても父は同じで同時刻に産まれた姫君。


まるで双子のようだと。


双子は不吉の象徴とも言われています。


兵士から告げられた民の中での噂。


確かに姫君が泣けば泣くほど悪天候は続いていたのです。


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