先輩、私のこと好きになってくれますか?
先輩と、出会います!





「桐生〜これ持ってってくれないか?」



「えぇ…わ、分かりました…。」



高校生になって早5ヶ月。

放課後の教室で日直の仕事をしていたら、
突然担任の先生が教室に来て大量のテキストを運んでくれと、頼まれてしまった。



資料室に運べってことだけど…



資料室って、薄気味悪いし、埃っぽいしで好きじゃないんだ。



でもまぁ…仕方ないよね。



もう1人の日直の人は、HR終了早々に部活へと行ってしまった。



クラスのムードメーカー的存在なサッカー部の男の子なんだけど、
普段はすごく優しいから、日直だということを忘れちゃったんだと思う。



私自身、その人には助けてもらったりしてたから…。



だから、引き止めようとも思わなかったし、

サッカー部はすごく忙しくて有名で、
部活に入ってない私からしたら、私なんて、暇人だから行ってもいいよ。って感じなんだ。



先生に頼まれたテキストはなかなかの量だから、何往復かしなきゃかな…。



そう思いながら、一往復目を始めようとした。





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