【完】好きって言ったら、




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「わー、すっかり暗くなってる!」



12月間近の今日。


まだ6時すぎだっていうのに暗くなってる。



「華、手繋ぐか」



「……」


え、まさかの無視?



聞こえてなかったとか?



嘘だろ。俺のこの頑張りを華は………



「ずるいよ、桐生くん。いつも絶対言ってくれないのに。だからわたし、桐生くんは手繋ぐの嫌なのかと思ってて、毎回断られたらどうしようって心配してたのに……。いきなり言うなんて卑怯だよ」




「好きだよ、華が心配そうに繋いでもいいか聞くことも、華の小さい手も……」



「っ」


なんで俺、気付かなかったんだろう。



少し素直になるだけで、こんなにも華は嬉しそうに笑ってくれることを。



もっと早く、自分の変なプライド捨てて、たくさんたくさん言ってやればよかった。





「華が好き」



そしたら華はボカっと俺の胸を叩いて



「変だよ、桐生くんっ!」



顔を真っ赤にしながら怒るんだ———。





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