二人の未知~X'mas短編ストーリー~
トオルは自分が持っていた袋を奈美に差し出す
「……これ、お前に買ってきたんだよ」
「あたしに?──
なんで?」
「‥なんでって‥‥
プリン買ったついでに‥
今日はイブだし‥
片想い中ならどうせ一人で過ごしてんだろうと思ったから…っ」
歯切れの悪そうな喋り方をするトオルを奈美は見つめる
「‥‥‥ありがとぅ。
‥でも、なんで?
イブだから、彼女のとこに行かなくていいの?」
奈美はケーキを受け取り玄関口で理由を聞く
「‥‥‥‥彼女は‥
さっき別れた‥。
あのさ‥、部屋に‥
入れてくんないの?‥」
一向に部屋に上げてくれる様子のない奈美にトオルは自分から言ってしまった
「‥‥‥あぁ、ごめん
寒かったね。
じゃあ、上がって…」
奈美は普段と様子の違うトオルを気にしながらとりあえず部屋に入れる
そして、部屋に入れてもらったトオルは何から話していいか迷っていた
「‥でも、何もイブに別れなくてもよかったんじゃない?‥‥なんで別れたの?」
「色々あるんだよ!別にいいだろそんな事‥」
別れた理由を問う奈美にトオルはぶっきらぼうに応えた。