エリート上司に翻弄されてます!
「資料は帰ってきたらポストに入ってたとも言ってよ、適当に」
「はい……」
「あと、アンタはちょっと真面目すぎると思うよ」
「え?」
顔を上げると彼はもう私の方を見ていなかった。
「そんなんじゃいつまでたってもあの人もあんな感じだろうな」
「あの人って」
「独り言、じゃあな」
そう言って閉められたドアを見つめて、私は日高さんの言葉を思い返す。
私が真面目すぎる。それで困っている人がいるっていうことなのだろうか。
一体それは……
「(先輩が帰ってくる前にご飯作らないと!)」
私は急いでリビングに戻ると飲んだコップを台所へ運んだ。
乾先輩が帰ってきたのはそれから30分した後だった。
普段よりも疲れているのが目に見えて、そのせいか私に甘えることなくリビングへと移動した。
乾先輩に日高さんとのことを言おうかどうか迷っているとソファーに座った彼からこんな言葉が届いた。
「誰か来た?」
「え!?来てません!」