エリート上司に翻弄されてます!
一応「日高さん歓迎会」と名のついた飲み会が始まった。
うちの部署と関わり合いがあるところでするから人事の小牧は来れないようになっている。
別に仕事だから友達とか要らないと思ってたけど、こういうときになると自分のコミュニケーション能力の低さを恨む。
だから飲み会のノリは少し苦手意識がある。
そんな私に比べて、
「皆何食べたい?」
「えー、乾さんが決めてください」
「私たちそれ食べるんで」
「お、何でもいけるタイプ?じゃんじゃん頼んじゃうよー」
座敷の奥のスペースを貸し切っている乾ハーレム。
うちの部署からは誰も近付こうとはしていないけど、やっぱり乾先輩の人気は凄い。
というより、単に主役である日高さんが怖くて近付けないという理由かもしれないけど。
「(飲み会になるといつも先輩の独壇場になるな)」
昔からこの光景を見てきたからもう何とも思わないけど。
「おーい、綾瀬飲んでるー?」
「水川先輩」
ぼちぼちです、と返事をすると少し顔が赤い水川先輩が私の隣に座った。
よかった、このまま最後までぼっちだったらどうしようかと思ってた。
「あそこは相変わらずだな」
「時々何か催眠術に掛けられてるんじゃないかって思ってます」