そこには、君が





手の中に収めると、


あらゆる知恵を絞り、


大和が気持ち良くなることを想像して、


動いた。


いつの間にか少し力が抜けてきたのか、


大和は私から少し離れベッドに座り、


私の動きを受け入れている。







「明香、お前もう…いいって、」





「黙ってて」






少し苦しそうな表情の大和に、


不安にはなるものの、


手の動きは止めなかった。


そして。







「動かないでね」





私は初めてそれに近付く。


そのまま顔を寄せ、口を大きく開けた。






「ば…っか、明香、待てって」






「待たないです」







手を動かしながら、


先を咥えた。


初めてのことで、


どう動かすべきか戸惑いながらも、


恐る恐る舌を出す。


歯が当たらないように注意し、


口内で必死に舌で転がした。







「やばい…って、待て、」





そう言って大和は私の髪を撫でる。


極甘に、優しすぎるくらいに。


快楽を得ているのか、


上半身を仰反る大和を見るのが


嬉しくなって、私は少し動きを速める。


更に大きくなった大和のそれで、


私の口はいっぱいになった。






「んっ…んん、ぁ、ん」





大和は仕返しのつもりか、


私の胸を弄る。


快楽を与えているつもりが、


結局私も絶頂に達し、


声にならない声を出す。






「明香」





大和は私を呼ぶと、


ゆっくり体制を変え、


私を立たせる。


大和はキスしながら壁に押し付けて、


そのまま私の足を片方持ち上げる。







「え、何っ…」





「お返し」






初めての体勢にどうしたら良いか分からず、


オロオロする私。


大和はそんな私を可愛いと言い、


そのまま自分を押し当てる。







「全部俺がもらう」





「…んっ、?」





「お前の初めては、全部俺がする」






そう言ってゆっくり挿れると、


大和は私の膝の下から壁に手を付き、


腰を動かした。





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