そこにいた

看病


本当なら昨夜、先生の家を訪ねたかったけど、お母さんたちに止められて、今日、行くことになった。






お母さんにそろえてもらった物をたくさん抱えて、二駅電車を乗ってやってきた。





「はぁはぁはぁ。






重い。」






今は真冬だというのに、体はポカポカしてる。







この4階建てのマンションか。






若い先生たちが多く借りてるマンションって聞いてた。






こういう普通のマンションに住むんだ。







私は大きな荷物を足元に置いて、一階のエントランスで呼びだしボタンを押した。






ピンポーン








「・・・・・・はい。」 







「あっ、あの。






綾子です。」







「あ、待っててね。







今開けるから。」







あぁ、断られなくて良かった。






マンションに行ってもいいか、武田先生が亮先生に電話してくれたのが良かった。
< 111 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop