君とベッドで秘密事。



「高校時代から寄ってきた女たちをまるで獣のように食らいつくしていたお前が…」


「おい、ふざけんなよ」


「あはは、冗談だよ」


俺がキツめに言葉を返す。それでも、慎は何事もないように再びラーメンを食べた。全く、いい加減にしてくれよ。


でも、こいつの言うことは間違っちゃいないんだ。俺が、今までろくな恋愛をしてこなかったのは事実だ。高校時代、寄ってきた女を適当に相手にしていたことも事実。


"経験"あるが、恋愛経験は皆無に近い。過去の恋愛なんてまだ何も知らなかった中1の頃、半年だけだ。一緒に帰ったり、軽いキスを交わすだけで終わってしまったあの頃。


自然消滅という形になり、あの時の彼女は学校一のモテ男と付き合い始めたっけ。よくよく考えれば俺って恋愛が下手くそなのかもしれない。


「俺ってヘタレだよな…」


「あははは!!」


俺の言葉を聞いて大爆笑した慎。ムカついたので、とりあえず慎のラーメンのチャーシューを食べまくった。



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