君とベッドで秘密事。

レナ




無意識に出た言葉。自分自身でも信じられなかった。


「レナ」


耳元で囁かれる言葉は、くすぐったくて恥ずかしくなる。けど、とても甘くてずっと聴いていたくなる。


今まで颯真と同じベッドに入り言葉を交わして夢を貪っていたけど、それも変わってしまった。


颯真の体温、心臓の音、まるで媚薬のような声。何とも思わなかったのに、何で今はドキドキしているんだろう。


私が何も言葉を発しないからか、距離を詰めるのが分かった。彼の引き締まった胸板に触れる。頬に赤みが差すのが分かった。首元に顔を埋められ擽ったくて身体を捩る。


「……っ颯真」


思わず名前を呼べば、彼はくすりと笑った。



「俺ね初めてレナを見た時、軽い気持ちで声を掛けたの」


忘れもしない。颯真と出会ったあの日。コンビニの前でアイスを食べていた時に不良に絡まれた。颯真は一瞬にしてその不良を蹴散らしてくれて。



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