Disposable
マクナイトが危惧するほど、バニング率いるDisposableは危険分子ではないと、ゴーストは見ている。

バニングが所属していたグリーンベレーのモットーは『抑圧からの解放』。

つまり弱者を支配や圧政から救出する事を旨としている。

その精神の下で戦ってきたバニングが、テロリストと同レベルの筈がない。

が、その一方で、『陸軍の歩兵200人に相当する戦力を、グリーンベレーの隊員1人が保有している』とも言われる。

これは優れた戦闘技能に加えて、彼等の作戦が『敵国内の反乱分子に、戦闘教育を行い、自国の戦力として育成、作戦を実施する事』を目的としている為でもある。

グリーンベレーは、戦闘部隊であると共に友好国の軍や親米軍事組織に特殊作戦や対ゲリラ戦の訓練を施す訓練部隊でもある。

戦時にはハーツ・アンド・マインズ (人心獲得作戦)や現地人で構成されたゲリラ部隊の編制及び訓練、指揮などが主な任務である。

9.11テロの報復軍事進攻では、反タリバン政権の代表的な勢力である北部同盟に近代戦術の訓練を施した。

実際に彼らが戦闘に参加する際は、対ゲリラ戦、敵地や敵部隊の偵察・斥候、正規部隊の先導といった突入任務、空挺部隊の降下地点の選定誘導、爆撃機や攻撃機の爆撃誘導など、最前線で後続を確保する為の血路を開く事が主な任務となる。

また、敵の後方攪乱や破壊工作なども行う。

そんな男が、傭兵チームを率いているのだ。

手強くない筈がない。

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