Disposable
緊急事態に、数多くの武装した看守達が第4独房棟に駆けつける。

扉の向こうに見えるのは、蹲っているバニングのみ。

看守の1人が扉を開錠し。

「何があったっ?」

バニングに駆け寄ろうとして。

「うぐっ!」

扉の陰に隠れていたマリオンが、その看守の喉元に貫手を突き入れて殺害した。

マリオンは素早く看守の持っていたショットガンを奪い取り、他の看守に向けて発砲!

10人以上いた看守達が、あっという間にマリオンによって皆殺しにされた。

…その後、マリオンは姿を晦ました。

フォードは警察に応援を要請。

5000人態勢で脱獄したマリオンの行方を追ったが、発見できず。

逆に発見したのは、37人の警察官の惨殺死体だった。

逃亡途中のマリオンの仕業なのは言うまでもない。

凶悪重犯罪囚、マリオン・スチールメイルは、まんまと逃げおおせたのである。

最も警戒すべき重犯罪囚に脱獄されてしまうという大失態。

マスコミがこれを取り上げ、世論が責め立てる。

これに対し、フォードやレイザー達看守は、全ての責任を脱獄当時に第4独房棟の清掃作業をしていたバニング1人に押し付けた。

世論は、たった1人の受刑者に責任を擦り付けるフォードのやり方を叩いたが、フォード達は聞く耳持たない。

重罪を犯したとして、バニングを1ヶ月の懲罰房送りとした。

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