Disposable
Prisoner hunt
下水道を抜けると、そこはジャングルだった。

恐竜でも生息していそうな、密林地帯。

獣道さえない、険しい熱帯雨林だ。

バニングはアーミーナイフグリップ底のキャップに仕込まれたコンパスで方角を確認しながら、移動を開始した。

「慣れたもんだな」

ヒューの言葉に。

「グリーンベレー時代に、ジャングルでの作戦行動は嫌と言うほど経験している」

バニングは前を向いたまま言った。

「ヒュー、お前は刑務所に来る前は何を?」

「周囲には殺し屋だヒットマンだって言われてたがな」

ヒューは顔にかかる枝を払いのけながら言った。

「傭兵だ。第四次世界大戦の時も稼がせてもらった」

「そうか…」

また黙々と、バニングは歩く。

どんなジャングルだろうと、アーミーナイフ1本あれば生き残れる自信があった。

サバイバル能力にかけては、バニングはトップクラスの実力を持っている。

生い茂った樹木の中を、まるで我が庭の如くバニングは進む。

時折立ち止まり、頻繁にコンパスで方角を確認しながら、バニング達はジャングルの中を歩いた。

この先約15キロに亘って、熱帯雨林と湿地帯が広がっている。

険しい道程だ。

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