虹色研究部 - ニジケン -
すると突然ブワッと舞い上がった風に、花壇の花々が大きく揺れる。
まるで今の和田先輩の胸中を表現するかの様な熱風だ。

躍るように舞い散る花びらが、二人のいい雰囲気を更に助長していた。


「野々花ちゃん、私……!」


和田先輩は意を決した様子で、顔から手を外した。

野々花さんも「はい」と柔らかく返事をして、和田先輩の言葉を待っている。


植え込みに隠れるニジケン部員達にも、ピリッと緊張が走った。


「私、野々花ちゃんの事……本当に好きなの!」


和田先輩は、胸に秘めた思いを爆発させるかのように大声で告げた。

微かに震えている声は、私達の耳にも確かに届いた。


「えぇ。私も紀香さんの事、好きですよ」


再びニッコリと笑った野々花さんは、和田先輩に歩み寄る。

そして今にも泣きそうになっていた和田先輩の手を、優しく取った。
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