君が好きでして、

それは俗に言う〝告白〟

あなたと出会ったのは学校の廊下。




目立つグループにいたあなたははっきり言って少し怖かった。



そういう人とは無縁だったから、接し方が分かんなかった。





それからあなたと目が合うようになった。


恥ずかしくてすぐに逸らしてしまうけどあなたは目が合うと、決まって微笑んでくれた。





いつものあなたとは正反対の静かな笑顔。


そのたびに胸がドキドキと落ち着かなかった。





いつだったか、あなたと私がぶつかった。



小さかった私は尻餅をついてしまって、慌てたように私を起こしたくれたね。





あの時握ったあなたの手は大きくてゴツゴツしてた。



その日からあなたの手を意識してしまうようになって、そんな自分が恥ずかしくて私はあなたを避けるようになった。





いっぱい会話をしたのは委員会の時本が好きだったから図書委員に入るとあなたも入っていた。



「偶然だね。」と声をかけてきた時はすごくびっくりした。




そしてすごく嬉しかった。


もしかしたらあなたはこんな地味女と一緒で嫌だったかもしれない。




カウンター当番も一緒になって、私とあなたはよくしゃべるようになった。





あなたの話が面白くていつも私は聞いていた。



時々私も本の話をするけどきっとつまらなかったよね。




あなたに触られる本達がすごく羨ましかった。






私は長かった髪を一度バッサリ切ったことがある。


その時あなたはキノコみたいだって私を茶化したよね。



少し怒ったけど、頭を撫でてくれたから許してあげる。





それから私とあなたはすごく仲良くなったと思う。



帰り道一緒に帰れる時は途中まで一緒に帰ったし、極々たまに二人で出かけたりもした。




そのたびに、私は鏡で何十分もにらめっこした。





あなたが案外甘いものが好きなのも知ってるし、友達思いなのも知ってる。




あなたの色んな事をもっと知りたい。
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