あたしはそれでもアキが好き
結婚式
今日はあたしの結婚式だ。


真っ白なウエディングドレスに身を包み、あたしは控室にいた。


緊張して手には汗が滲んでいる。


きっと、彼もあたしと同じくらい緊張しているだろう。


予行演習で祭壇に立った時、真っ青になっていた彼の事を思い出し、フフッと笑う。


ほんの少しの不安と、緊張と、そして両手で抱えきれないくらいの幸せを感じている。


その時だった、控室のドアがノックされた。


「はい」


「美奈、もう着替えは終わったか?」


彼の声が聞こえてきて、あたしはほほ笑む。


「終わったよ」


そう答えると、白いタキシードに身を包んだ彼が現れた。


一瞬、その姿が眩しすぎて言葉を失う。


こんな人があたしの旦那さんになるなんて、なんだかとてももったいないような気さえしてきてしまう。


「いやぁ……驚いたな」


彼はそう言いながらあたしに近づいてくる。


「え?」


「君の姿が眩しすぎて、一瞬言葉が見つからなかった」


そう言い、彼は頭をかいた。
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