囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP

きみに見せたいもの

土曜日の午前8時40分

空き巣が入ったのってくらい、私の部屋は散らかっている。

今日は、荻野君と鎌倉へ出かける日。

気の利いた服がない!

私の持ってる服の中で、唯一可愛いワンピースを手に取り、デート…じゃないから、とクローゼットに戻す。

あー、時間がない。

もういい。普段の私で行こう。

結局、選んだのは、シンプルな白いブラウスにレモンイエローのフレアスカート、ネイビーのカーディガンを羽織った。

それから、小さなの青い石のネックレスを付けた。


ピンポーン


荻野君だ!

はーい…と返事をして、玄関のドアを開けると、やっぱり荻野君だった。
スカイブルーのシャツにブラックデニムのスリムパンツ、ネイビーのジャケットを羽織ってる。

ネイビーのカーディガンを羽織った私と、お揃いみたいで嬉しい。

「おはようございます。青山さん……」

荻野君が、言葉を止めて、

「青山さん、可愛い…」

小さな声で褒めてくれた。

「ありがとう…おはよう。今日はよろしくお願いします」

なんだか照れくさい。








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