夢気分をさめないで

場違い?




次日曜日

マンションに横付けされた

黒の外車に引き腰になった


「高城 鈴様ですね 会長が首を長くしてお待ちです」

「会長って?」

「知らなかったんですか?じゃあ聞かなかった事に」


車の中で
頭の中真っ白け
だって
普通の家庭で
お話相手がいない孤独な人だとばかりに


会長って事は
社長は息子
副社長が孫?


私どこに足を踏み入れているの?

こういう小説の中では
必ず嫌な顔されて
会社解雇されたり地方に飛ばされてしまうんだよね


独身だからいい
家族もいないに等しいからいい


どうにでもなれって・・・・




「・・・・・・・」


「・・・・・・様」


「高城鈴様着きましたよ」


「あは、ありがとうございました
少しですが、食べてください」
と手作りのクッキーを渡した


「これを私に?」

「はい、御手数お掛けしましたから手作りで申し訳ないですが」

「いえ、こういう事初めてです、ありがとう」


軽く会釈して玄関に向かった

私らしくていい
飾らない
それで嫌われたら
もう2度と・・・・


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