強引上司と過保護な社内恋愛!?
エントランスホールには、アンティーク調の応接室セットが置かれており、天井からは瀟洒なシャンデリアがぶら下がっていた。

まるでヨーロッパのお屋敷にでも来たみたい。

物珍しそうに辺りを見渡しながら前を歩く小学校に着いて行く。

そのまま一緒にエレベーターに乗り込んだ。

「あの…」

声を掛けると、女子小学校は怪訝な表情で振り返る。

年の頃は小学校3、4年生くらいだろうか。

可愛い顔をしていて、将来は間違いなく美人さんになるだろう。

「3715号室に行きたいんだけど何階で降りればいいのか教えてくれる?」

「3715号室なら37階でしょ」

ありがとう、と言って私は37のボタンを押す。

38のボタンが光っているので女の子は38階で降りるらしい。

「お姉さんはストーカーなの?」

子どもながらの遠慮のなさでズバリ切り込んで来た。

聡明そうな女子小学校は自分の後について来て、私が不法侵入した事に気付いていたようだ。

「違うよー。お友達のお家に遊びに来たら暗唱番号が解らなくなっちゃって」

「嘘。だったらお友達にお迎えに来て貰えばいいじゃない」

私はグッと押し黙る。

「そうだね。ストーカー一歩手前かもしれないね」

誤魔化す事を諦めて、私は正直に答えた。

桧山さんのドン引いたリアクションを想像して、私は苦笑いを浮かべる。
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