君からのアイラブユー




そしてお昼になり、私はおにぎりを机に並べた。
入学してから毎日梅と鮭のおにぎりを自分で握り持参してきたのにいざ食べてみると中身がどっちも梅だった。


こんなにも調子が狂うものなのか。

やっぱり矢吹くんにメールをしてみよう。このままじゃ午後の授業もままならなくなってしまう。


――と、その時。

ざわっと廊下が騒がしくなってその方向を見ると矢吹くんがいた。


私は食べかけのおにぎりを置いて廊下に走った。
みんな矢吹くんを避けるように道を開けていて自分の教室へと歩いていく矢吹くんを引き止めた。


「あのっ……!」

思わず手を引っ張ってしまった。

いつもなら真っ先に私の教室へと入ってくるのに顔も見に来ないし声もかけてこない。

やっぱり私は矢吹くんを怒らせてしまったに違いない。


「矢吹くん、その……」と顔を上げると矢吹くんの顔は傷だらけで頬は赤く腫れていた。


「ど、どうしたんですか?それ……」

「……」


矢吹くんは何も答えない。周りの生徒達が野次馬のように矢吹くんを見ている中、私はそのまま保健室へと矢吹くんを連れて行った。


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