月、満ちる夜に
わたしの予想に伊達君は、悟いなとニヤリと笑った。
「じゃあ、やっぱり世界大戦のときに亡くなった人?」
昔は若くても徴兵制度があったっていうし。
「世界大戦?」
「ほら、アメリカやイギリスに日本が負けたやつだよ」
「……」
伊達君の目が怖い。
鋭利な刃物のように鋭すぎて、怒ってるみたいに見える。
「……日本が、負けた?」
「うん、七十年くらい前の話。もしかしてそれよりも昔だったりする?」
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