without you
「日本国外からの仕事依頼に関しては、俺にそのままメールを送ってもらうだけでいい」
「はい」
「俺だけが分かってるってのもダメ。おまえだけが分かってるってのは論外。俺の仕事スケジュールを、社員全員が把握できてるくらい、分かりやすく管理してもらって当たり前。俺にとっては、それが最低ラインの“デキる”だが。おまえにはできるか」
「はい。できます」と自信満々に返事をしながら、私はA4用紙を社長に返した。

本当は、一度もしたことがない事に対して、果たしてできるのだろうかと少々不安に思ってる部分もあるんだけど・・・それはおくびにも出さなかった。

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