without you
だからこそ、社長にとって私は、好みの女性のタイプじゃないということが分かる。
そして社長はモテる上に、いつも恋愛しているからこそ、警戒心を抱く必要はない。
私に執着することはないから。

社長との関係は、これで満足していた。
4年一緒に仕事をしているうちに、社長のことは信頼できるようになったし、好きだとも言える。
でも社長に恋愛感情を抱いてないと、このときの私は思っていた。

だから「今度こそ晩メシ食べに行こう!」といつもの口調で社長に誘われた私は、「いつか」とだけ答えて。

それで終わった。

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