without you
この人ってホント・・・大柄な上に背が高いから、近くに立たれると、そこに壁ができたような気がするのは相変わらずだ。
でも、この圧倒的な存在感には、4年経って慣れてきたと言える。
社長は凶暴な人でもストーカーでもないと分かってるけど、仕事をし始めた頃は、この存在感に心が圧倒されて・・・。

『・・・まだ俺のことが怖いか』
『え?なんで、ですか』
『だってよー。おまえ、俺が近寄ると、まーだ体引いてるぞー』
『あっ、えっと。それは違います!ただ、その、圧倒されて無意識に体が・・・』
『俺の?何に。体のデカさか』
『それも・・・あると思います。でもそれより、存在感でしょうね。きっと社長は、存在感の強さと体の大きさが比例してるから、より一層存在感が強さを増しているのかもしれない・・・です』

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